社会インフラを担う当社は、環境に配慮した事業推進を掲げ、事業活動で排出されるCO₂削減のため、グループ会社との連携により複合型物流施設における輸送回数の削減や環境負荷に配慮した資材の使用など、さまざまな取り組みを行っています。
また、地域社会の一員として地域清掃活動や環境ポスターコンクールの実施など、様々な環境活動にも力を入れています。
environmentally friendly business 環境に配慮した事業
グリーン物流の取り組み
複合物流施設「SRC(Sagawa Ryutu Center)」は佐川急便の営業所と直結しており、 配送拠点から保管・物流加工場所への商品の移動にトラックを使用する必要がありません。 輸送回数を減少させることで、環境負荷を低減するため、グリーン物流のモデル事業となっています。
バイオマス資機材で
CO₂の排出削減に
貢献
当社の物流施設では、環境負荷を抑えた資材を使用しています。事例の一つとして、岐阜プラスチック工業株式会社様の「バイオリスパレット」があります。この「バイオリスパレット」は、従来の原材料に植物由来のバイオマスプラスチックを約5%加えて製造されています。石油由来のプラスチックの使用割合を下げたことで、製造過程で排出されるCO₂を削減できました。
東京都江東区のEC Logi Tokyo※では、2020年より「バイオリスパレット」を745枚使用しています。これにより、CO₂排出量に換算すると1,883kgを削減したことになります。2Lペットボトルに換算すると約48万本となり、「杉の木」135本が年間に吸収するCO₂の量に相当します。
また、2021年度では全国の営業所のパレット18,760枚を「バイオリスパレット」に切り替えました。CO₂排出量に換算すると27,014kgを削減したことになります。この量は「杉の木」約1,900本が年間に吸収するCO₂の量に相当します。
※EC Logi Tokyo:国内最大級の次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」内の営業所。2020年4月1日より、通販事業者向けサービス「シームレスECプラットフォーム」を開始。
WEB請求の導入で
環境負荷の低減と
業務を効率化
2019年7月より、お客さまにお渡ししていた従来の「紙請求書」を廃止し、「WEB請求書」を導入しました。導入により、年間で40,000枚の用紙を削減し、その数は年間で「杉の木」26本が吸収するCO₂削減に相当します。
使用済みユニフォームを
自動車内装用原料へ
使用済みユニフォームを再生利用する取り組みを行っています。
使用済みユニフォームは、回収事業者によって回収・洗濯後、指定リサイクル工場で細かく裁断して綿や毛状の「反毛」と呼ばれる単繊維に戻し、最終的にフェルトへと加工されます。フェルトは自動車内装用原料として、主に国内自動車メーカーで新車のマット材等として再生利用されます。また、廃車される車の一部からもマット材などの繊維は回収され、再生防音材として更に再利用されています。
この取り組みにより、当社ユニフォームの100%リサイクルが可能になり、2020年3月の取り組み開始から、約360kgの使用済みユニフォームを自動車内装用原料として再生しました。(22年9月時点)
自動車内装用原料だけでなく
ノベルティにも
当社では2022年にユニフォームをリニューアルし、約10,000枚のユニフォームが全国から回収されました。これらはお客さまにお配りするノベルティとしてコースターにリサイクルしました。
産業廃棄物の管理業務を
本社に一元化
~リサイクル率の促進と
回収車両の抑制を実現~
2021年1月から関東の自社物流施設24 拠点から排出される 産業廃棄物の管理業務を本社に一元化し、マニフェスト(産業廃棄物管理票)電子化による法令順守への体制強化や事務作業の効率化を図るとともに、リサイクル率の促進や見える化、回収車両の抑制を実現しました。
これまで各拠点が個別に実施していた廃棄物処理業者の選定や廃棄物管理業務を本社に一元化。また、廃棄物として処理していた備品類のリユース、各拠点に新たに細分化したリサイクルステーションの設置、従業員に対する分別のレクチャーなど、様々な取り組みを同時に実施することで、リサイクル率を約95%にまで高めました。
さらに、管理業務を本社で一括することで今まで各拠点で手配していた廃棄物回収車両を集約し、各拠点間の産業廃棄物のミルクラン回収が可能になりました。これにより使用する車両台数を削減することが可能となり、CO₂排出の抑制にもつながっています。
現在、全国に順次エリア拡大を進めており、2021年度はリサイクル率の向上に加え、廃棄物の総量を前年比で約60トン削減する目標を設定しています。
クローズドリサイクルの
取り組みを開始
古紙管理会社と製紙メーカーと連携し、当社が運営する物流センターで発生した使用済み段ボールを回収し、再び段ボールとして再商品化するクローズドリサイクル(※1)の取り組みを2024年2月から開始しました。
このスキームによって製造された段ボールケースには、当社独自のクローズドリサイクルのマーク(商標登録出願予定)を印字します。当社が運営する物流センターを利用するお客さまがこの取り組みに参加することで、無秩序な廃棄を削減し安定的に段ボール資源を利用できるだけでなく、環境負荷低減への取り組みに参画することができ、環境に配慮する企業としてのイメージ醸成にもつながります。
当社物流センターに入居しているアパレル企業がこの取り組みに参画しており、物流現場と店舗間の配送資材などとしてクローズドリサイクルの段ボールケースが使用されています。
運用フロー
クローズドリサイクルの段ボールケースについて
クローズドリサイクルによって製造される段ボールケースはFSC認証(※2)を取得しています。段ボールケースにはFSC認証マークを印字するほか、当社独自のクローズドリサイクルのマークを印字し、循環型社会の実現に向けた取り組みを推進する企業であることを訴求します。
- クローズドリサイクル:使用済みの自社製品から回収した素材を、自社製品に再使用・再利用すること。
- FSC認証:適切に管理された森林やその森林から切り出された木材の適切な加工・流通を証明する国際的な認証制度です。
enlightenment activities 啓発活動
環境ポスターコンクールで地球の未来を考えよう!
2020年から社内の環境活動の一環として「環境ポスターコンクール」を行っています。このコンクールは、環境ポスターを通じて環境を考えて行動するきっかけになることを願い、当社従業員とそのご家族が身近な生活の中にある地球の環境・未来について考え、それを絵画として表現しています。初年度となった2020年は全国から35点の応募がありました。
2020年入賞作品(一部抜粋)