真のダイバーシティを目指して

新たな分野へのチャレンジや当グループが取組んでいる様々な施策などについてご紹介をしてまいりました。今回は、私が考えている真のダイバーシティとは「企業は社会の縮図である」ということについてお話しさせて頂きます。

社会には、一定人数の割合で障がいのある方や、ボーダーといわれている方、外国籍の方、LGBT(性的少数者)の方などがいらっしゃいます。つまり、企業を社会の縮図とすれば、私は、社内にも一定割合の対象となる方々がいるべきであると考えています。

といいますのも、通常の採用時に学歴、経歴や、能力基準で社員を選抜すれば一定の成果を残せるかもしれません。しかし、その中で、新たな気付きや、やりがいは感じることが難しいのではないかと考えております。

例えば、車椅子を押すことで見える景色があります。以前、第3回のコラムでも触れましたが、当グループに、車椅子で通っている社員がおり、毎日幹部社員が交代で駅前へ送っていたことがありました。そのときに、普段歩いているときには気が付かない傾斜や、車道と歩道の段差がないこと、地下鉄に乗車するまでに何度もエレベーターに乗らなければならないこと、そして駅員さんが丁寧に渡り板を用意し、乗車を手伝ってくださることに気付きました。恥ずかしいお話ですが、どれも、普段の通勤では決して気が付かず、当たり前に過ごしていました。いろいろなところに工夫や、人の優しさや思いやりがあり、その積み重ねで今があると、思っています。

当グループには、他にも様々な事情のある方がいらっしゃるので想定外のことも沢山あります。

LGBT(性的少数者)の方の雇用の際にも、予期していなかったことが幾つかありました。1つは、名前の問題です。これは以前より、ご結婚された方が旧姓をワーキングネームとして使うこともありましたので、制度面で直ぐに対応が出来ました。もう1つは、お手洗いの問題です。ある時、戸籍上男性である性別違和の方より「女性用のお手洗いを使いたい」といわれ、一晩中悩みました。そして、「他の階にある共同のお手洗いを使えばよいのではないか」とひらめいたのですが、「それでは駄目です、他の方と変わらず普通に過ごしたいのです」といわれました。そして、困り果て弁護士に相談したところ、「普段使用する女性社員の同意があれば使用しても良い」という判例があるということが分かりました。私は、次の朝礼で女性社員に問いかけ、その場でいい難い場合は、直接意見をメールで送ってくるように、と訴えました。その結果、異論がある女性社員は1人もおりませんでした。

ご家族との対話や講演、セミナーをさせていただく中で、『実は、私の子供が・・・』『いとこが引きこもっていて』など、お話しを頂くことが多くあります。また、その場では仰いませんが、後でメールを頂いたり、ご相談の連絡を頂くことも多くなってきました。私は、『つながる』ことが大切だと、何度も伝えています。一度セミナーでお会いして『つながる』、就労トレーニングに来てもらい『つながる』・・・。一度つながれば、何かの契機で休んでしまっても、トレーニングなどが途中で途切れたとしても、また戻ってくれば良いのです。

人にはそれぞれペースがあり、ライフイベントや日々のワークライフバランスがあります。特に女性は子育てをする期間、家族を大切にする時期、自己研鑽をするとき、があると考えていますが、そのようなことでキャリアを断絶するべきではないと思っています。2013年8月には、兼ねてからの夢であった、事業所内保育所「ゆめみん青山保育園」を開設いたしました。現在は、社員のお子さんや、地域のお子さんが通ってくださったり、一時預かりでご利用していただいたりしています。

*事業所内保育所「ゆめみん青山保育園」での日常の様子

過去は見ませんが、今日から自身の出来る精一杯の努力をしてくださる方、自己啓発をしてくださる方は、是非、門戸を叩いてみてください。

今回もお読みいただき有難うございました。

◎参考サイト

ゆめみん青山保育園 公式サイト (事業所内保育所)

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